万年筆 Fountain Pens

LAMY SAFARI

LAMY SAFARI

万年筆は高級品だから陳列ケースに近寄り難いと感じている方は少なくないかもしれません。しかしデザインがハイレベルで上質であることと、定価が高くて高級品であることとは、幾らかベクトルが異なります。高級品を購入したいと考えるのではなく、デザインが高品質で心地よいプロダクツを手に入れたいと考える方向けに、5千円以下で優れた製品があります。ドイツ製品らしくシンプルで機能的なデザインをまとった樹脂製万年筆LAMY社サファリです。数々のデザイン賞を与えられたロングセラーをぜひ机上に1本手に入れてください。軸色には青や黄色など各色があります。

Montblanc 149

Montblanc 149

万年筆の簡単なイラストを描いて欲しい、と誰かに依頼すると、まず間違いなくこの万年筆のような絵となります。多くの作家たちに愛されてきて、万年筆の中の万年筆と呼ばれるゆえんです。自動車の世界最高クラスは数千万円。オーディオの世界最高クラスも数千万円。機械式腕時計の世界最高クラスも数千万円。世界最高クラスの製品を手に入れることは簡単ではありません。モンブラン149は高価な筆記具ですが、しかし10万円を越える価格ではありませんので、実は手頃だとさえいえるのかもしれません。巨大な18金ペン先、確かなインク吸入機構。確かに最高です。パピロ21では、常時30本ほどの149、146を品揃えしております。 非売品ですが、愛好者垂涎の開高健愛用モデル “なで肩クリップ” のヴィンテージ149万年筆も展示してございます。

PILOT キャップレス

PILOT キャップレス

道具にはそれを使うTPOが大切です。万年筆は書き味に優れて心地よく使える筆記具ですが、ネジ式のキャップを頻繁に開け閉めしてメモを取る場合などには、非効率を感じる場合があります。キャップレスはその名のとおりキャップが無い万年筆です。軸尻を押し込んでノックすることでペン先が現れ、もう一度ノックするとペン先は引っ込んでシャッターが閉まります。これは日本のパイロット社独自の製品であり世界中に “バニシングポイント” の名で輸出されて熱烈なファンを持つ筆記具です。また片手が不自由な方でも万年筆を楽しむことができるユニバーサルデザインを先取りしています。

PILOT カスタム823

PILOT カスタム823

軸が透明な万年筆です。なぜなら見せるべき価値のある個性を、内部に持っているからです。万年筆はインクを補充する必要がありますが、この万年筆のインク吸入方法は各メーカーが販売している多くのペンとは異なり『 プランジャー式 』を採用しているのです。プランジャー式はまずインク容量が圧倒的に大きいので出先でもインク切れを気にせず長文を書けることが利点の一つです。またこの823の場合は透明な軸内で波打つインクの姿が目を引いて退屈させないこともポイントの一つです。普通インク切れは面倒です。しかしプランジャー式は軸尻のレバーを引いて押し戻す際の真空を利用してプシュッと一気にインクを吸入するのでその様子が興味深く、吸入作業を一種のスローライフな儀式として楽しんでいるお客さまも少なくないようです。

Pelikan M800

Pelikan M800

多少値は張ってもしっかりした上質な万年筆を手に入れて、そのかわり一生ものとして長く使いたいと考えたとき。購入してまず間違いが無い万年筆を挙げろと要請されたなら、リストのトップに浮かぶのはドイツのペリカン社のペンたちです。なかでもM800は海外でも国内でも 『 最高の1本 』 という定評がある優れた万年筆です。過剰な装飾は無いものの機能的で美しい外観、信頼性の高いインク吸入機構、巨大でしなやかなペン先、途切れやかすれがなく黙々とインクをペン先へと供給し続ける高性能な精密部品であるペン芯。この1本を手に入れておけば、最高の万年筆を手に入れたと宣言して間違いはありません。 定番品なので、部品供給も将来にわたって安心です。

PARKER DuoFold

PAKER DuoFlod

日本国内で万年筆に興味の薄い人々に万年筆ブランドといえば何があるか?と尋ねると小さくはない確率で 『 パーカーかな 』 という返事が返ってきます。現在の市場でパーカー製万年筆のシェアは決してトップではないと思われますが、国内でのブランド認知度は確かにトップクラスです。それはしかし偶然ではなく、パーカー製万年筆が数々の栄光の歴史を持っていることの遺産なのでしょう。その栄光の立役者の一つである、数十年間販売され続けている同社のフラッグシップモデルが 『 デュオフォールド 』 です。歴代の米国大統領が愛用し、日本との関わりでは1945年の太平洋戦争終結文書の調印においてマッカーサー元帥がデュオフォールドを使用したという逸話が有名です。 実際に手に取ると、過剰な装飾が無いシンプルさ、ペン先が格別に立派でしっかりしていること、書き味の揺ぎ無い確固とした印象 が伝わってくるペンです。

Platinum #3776金魚

Platinum #3776金魚

手頃な価格の機能的な万年筆 #3776が定番品 となっている国産プラチナ萬年筆。ご紹介するのは美しい色柄が目を引くセルロイド軸製の#3776です。セルロイドはクスノキから採れる樟脳を原材料に製造される樹脂です。石油樹脂プラスチックが登場する以前は、日常にセルロイド用品が数多くありましたが、今では絶滅に近いほど姿を消してしまいました。時折目にするセルロイド製品は卓球の球くらいでしょうか。引火温度が低いことから姿を消したセルロイドですが、天然素材由来の樹脂らしく表面に吸湿性があって手触りが吸い付くようで、また色柄も美しい。この素材がいずれ消えさった時には淋しくなるだろう、と思わせる、プラチナ#3776金魚柄万年筆です。

Sailor Profit21

Sailor Profit21

万年筆はときには、ステイタスや宝飾品としての役割が求められたりします。しかし当店のお客さまである万年筆愛用者の多くは、好きなインクを選び、それを柔らかくしなやかな筆記感で紙に乗せていく “記す快感” それ自体を愛していらっしゃいます。時代遅れで劣った筆記具をステイタスのために無理して使っているのではなく、筆記具として優れていると考えている愛用者は少なくありません。そのような視点でショーケースに並ぶ万年筆を眺めるとき、正味の筆記性能として 『 必要十分 』 を感じさせる万年筆は国産に多く見られます。そのような、トラブル無く書くことに関して文句の無い手頃な製品の一つが、セーラー社の定番品プロフィット21です。選んで失敗はありません。

ガラスペン

glasspen

万年筆の軸内で複数のインクが混ざると化学変化が故障の元となります。いずれも美しいインク色に目移りする場合に万年筆を何本も用意するのは大変です。ガラスペンはインク壺に浸して描く「つけペン」ですが、ペン先の溝がインクを保持するので一度浸せばハガキ2枚分くらいは楽に記せます

試し書き用机

万年筆のペン先は各メーカーの職人が手作業で研いで丸めています。そのためにお客さまの書き癖( 持ち方、ペンの角度、筆圧 ) に合うか合わないかが1本1本違う場合があります。このことから、数万円する万年筆を手に入れる際には必ず試し書きをしてから購入しなさいといわれます。しかしカウンターで立ったまま試筆すると肘や腕の角度がいつもと異なっていて正しく相性を確認できない場合があります。そこでパピロ21では、お客さまと1本の万年筆との出会いを大切にするため、試し書き用机をご用意しています。接客カウンターから離れた窓際の小さな空間なので、店員に見つめられて気が散ることもございません。万年筆関連書籍なども揃い、ゆったり寛ぐことができる空間です。気になる万年筆がございましたら、ぜひ 『 試筆したい 』 とお申し付けくださいませ。

万年筆インク

万年筆の楽しみの一つは、数多くある美しい色彩のインク選びです。とくに近年の万年筆ブームによって各メーカーが意欲的にインクを発表しています。ボトルやラベルのデザインも美しく洗練されてきて、一見するとまるで香水のよう。プレゼントにも好適な印象です。加えて、色名が素敵なインクが増えています。 「グランドキャニオン」  「サフラン」  「月夜」 などなど。

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